●知覚過敏とは、一般的に象牙細管が開口した歯の表面に、機械的、温度的あるいは化学的な刺激が加えられ象牙細管内の組織液が移動し、それによって歯質の知覚神経が興奮し、疼痛が生じることといわれています。
●ティースメイト® ディセンシタイザー/ ティースメイト® APペーストは、開口した象牙細管を封鎖、封鎖物がハイドロキシアパタイト(HAp)になることで抑制効果を得られます。なお封鎖物は、「歯質象牙質と同一のアパタイト結晶に転化し、管周及び管間象牙質のアパタイト結晶と一体化している」との報告があります※1。
※1 千葉 敏江, 山本 雄嗣, 下田 信治, 桃井 保子:リン酸カルシウム系ペーストの歯質ケア材としての有用性 日歯保存誌 58 (3) : 201-211, 2015
この材料の基本形は、ADAF※にて開発されたものです。基本材料の製造方法については、同研究所のLaurence C. Chow先生、高木章三先生、並びに東京都開業の菅原明喜先生にご指導いただきました。当社では、知覚過敏抑制材に最適化した特長を持たせるため、粉体特性、製造方法、微量添加物等に改良を加えています。この材料の基本技術についてお知りになりたい場合は、以下の文献を参照ください。
・Brown, W.E. and Chow, L.C. : A new calcium phosphate setting cement, J Dent Res, 62, 672, 1983.
・菅原明喜、L.C. Chow and 高木章三: Calcium phosphate cement を応用した象牙質知覚過敏症の治療に関する研究。歯材器, 8(2):282-294,1989.
・菅原明喜: 骨再生のテクノロジー改訂新版 ー骨再生の概念と臨床応用ー, ゼニス出版(2011)。
※ADAF: American Dental Association Foundation, Dr. Anthony Volpe Research Center
<測定条件>
クラレノリタケデンタル株式会社測定
牛歯象牙質、3%EDTA処理後※2に塗布。
塗布方法:
ティースメイト® APペースト 20秒x 1回擦り塗布
ティースメイト® ディセンシタイザー 30秒 x 1回擦り塗布
※1 測定条件によって値が異なります。
※2 知覚過敏モデル作成のためEDTA処理を歯面に処理しています。
※知覚過敏モデル作成のため、EDTA処理を歯面に処理しています。
サンプル調製:クラレノリタケデンタル株式会社
牛歯象牙質、20秒間x1回擦り塗布後、水洗し、湿潤下にて一晩保管測定:顕微レーザーラマン使用、(株)住化分析センター
〈測定条件〉クラレノリタケデンタル株式会社測定
SEM観察, 牛歯象牙質
#1000研磨・3%EDTA処理後※に本材を30秒間×1回擦り塗布。 ※知覚過敏モデル作成のため、EDTA処理を歯面に処理しています。
1)本材塗布後は水で濡らした綿球等で10秒以上清掃してください。
※本データは臨床使用時とは異なる条件で測定したものです。