患者:35歳 男性

図18

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主 訴:7 へのインプラント希望
  • 7 抜歯後、約一カ月を経て当院に転院。抜歯後の処置計画に納得できなかった様子であった(図18)

  • 抜歯窩は上皮に覆われてはいるが、肉芽組織で満たされており、その肉芽を除去する(図19)

  • 徹底的に肉芽を除去し、骨の新創面を出した後、抜歯窩近心璧に沿わせてF-2、直径5.5mm、長さ10mmを埋入した。埋入深さは隣接歯CEJより約2mm下方とし、周囲に自家骨片と代用骨(Bio-oss)を填塞し、吸収性メンブレン(Bio-gide)にて覆い、完全被覆の上縫合し、治癒を待つ。10mmではやや不安も残るが下顎管の制約がありやむを得ないことであった。ただし、この場合でも確実な初期固定が必要なことは言うまでもない(図20、21)

  • 約16週間後、2次手術に移行し(図22)、前方隣接歯の全部冠および5 のODインレーの印象を同時に行った(図23)

  • 印象により得られた作業模型上の完成したメタルフレーム。エステニアとの機械的な維持を求めるためリテンションビーズを付与してある(図24)

  • 完成した5 エステニアインレー、6 エステニアクラウンと、スクリューでインプラントに連結されるストレートアバットメント(図25)と、インプラント上部構造のクラウン(図26)。適正な大口径インプラントを使用することにより、スムーズなエマージェンスプロファイルの付与が可能となる(図27)

  • 図28、29は仮着式のエステニアによる修復物の咬合面観、側方面観であるが、インレー、クラウンとも極めて審美的なものとなり、X線像(図30)でも良好な所見を呈している。歯間乳頭も再現されており、歯ブラシのみの刷掃であるが、清掃性に問題はない。

  • 図31は、メンテナンス時にクラウンを除去した際のインプラント周囲粘膜であるが、“エステニア”に接している部分には肉眼的に異常はなく、健康像を呈している。



今日、インプラント修復の流れは、抜歯後の早期埋入、即時埋入の試みと、1歯1本の埋入の方向にある。そして、大口径インプラントによる修復がクローズアップされてきている。

その中でもFRIALIT-2は、使い勝手の良さと併せて適応の広さから臨床応用の頻度が高くなってきている。

一方、上部構造の素材については、審美性に優れ、かつインプラントだからこそ有利に働く物性をもつ素材の応用が望まれている。“エステニア”への期待はそこにある。
参考文献
1)Schulte,W:Immediate and Single Tooth Implants with FRIALIT:20years Long Term Results,Implant Dentistry,5(2),1995.
2)Hoeat,B.,Behneke,A.,Schall dach,F.,Wegscheider,W.,:Statistical Results and clinical Experience with the FRIALIT Implant at the universities of Tuebingen,Graz,andMainz, Implant Dentistry,5(2),1995.
3)高橋英登・横塚繁雄:ハイブリッドセラミックス“エステニア”の臨床,補綴臨床,Vol.30,No.6, 667-682,1997
4)土師幸典:失敗しない「エステニア」の臨床技工,Q.D.T.,Vol.23,No.11,36-47,1998