いびき防止装置連結材 NKコネクターⅡ いびきのメカニズム

いびきのメカニズムと改善法

いびきのメカニズム

通常呼吸は、鼻から空気を吸い込み咽頭を通り肺に至ります。鼻から咽頭までの道(上気道)には、狭いところや凹凸が有り、呼吸の時これが気道抵抗となって自然的に音が発生します。この発生した呼吸音がいびきの正体です。人間は呼吸の際、誰でも呼吸抵抗があり、その抵抗は47%前後が理想と言われ、47%を超えて高くなるにつれて他人にも迷惑ないびきとなります。


いびきの原因は以下に示すようさまざまですが、睡眠時に「いびき防止装置」を装着することで、気道抵抗となる要因(舌根沈下等)を防ぎ、いびきを改善します。

いびきをかきやすい人

「いびき」は気道が十分に確保できないために起こるため、いびきをかきやすい人には、体型などにいくつかの特徴があります。

(1) 舌が大きい人

いびきの主な原因は肥満、とりわけ舌の肥大です。やせた人でもいびきをかく患者さんがいますが、口腔内を診ると舌の肥大が特徴的にみられます。舌が大きくなったため、仰向けに寝れば舌の重力によって気道を塞ぎ込み、狭窄または閉塞が起きますので、いびきや呼吸停止につながるのです。

(2) 肥満体系の人

いびきと肥満には密接な関係があります。肥満だと、軟口蓋や咽頭壁などにもぜい肉がついているため、首の太さに比べて気道が狭くなっています。舌も厚みを増して肥大しているので、寝たときにはいっそう気道をふさぐことになってしまいます。
しかも、肥満体系の人は普通の人より酸素をたくさん必要とするので、多くの空気を吸おうとして呼吸が深くなり、余計に空気抵抗が大きくなって、いびきをかきやすくなります。

(3) 舌顎が小さい/後退してる人

下顎が小さかったり後退したりしていると、舌を支えているスペースも小さいので、仰向けに寝た時に舌がのどの奥に沈みこむ確率が高くなります。これが、気道を狭くする原因になっています。

(4) 扁桃が肥大してる人

外見からではわかりませんが、のどの奥の口蓋扁桃やアデノイド(咽頭扁桃)が肥大している人は、気道がふさがれて狭められています。子どものいびきの場合には、これが原因でかくことが多くなっています。

(5) 口蓋垂の長い人

軟口蓋の中央にある口蓋垂(のどちんこ)が舌に届くほど長い人、またその左右の口蓋弓間の距離が短い人は、咽頭がもともと狭いので、気道が確保しにくく、いびきをかきやすくなります。

(6) 鼻炎等の病気がある人

筋が曲がっている鼻中隔攣曲症や慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄のう症)などの鼻疾患のある人、だんご鼻の人などは十分な鼻呼吸ができず、鼻腔で強い抵抗が起こり、鼻翼が振動していびきになります。

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いびきをかきやすくなるとき

体型にかかわらず、生活習慣などがいびきをかく原因になっていることがあります。

(1) 口をあけて寝る

口呼吸癖のある人はいびきをかきやすく、口を開けて眠る人も同様です。口を開けているときのほうが、口を閉じているときよりも気道が狭くなってしまうからです。

(2) 顎を引いて寝る/手を上げて寝る

あごを引いたり手を上げたりして寝る体勢は、首が圧迫されて気道がふさがれてしまい、いびきをかきやすくなります。そういう癖はなくても、枕が高過ぎたりベッドマットの腰の部分がへこんでいたりすると、同様の現象が起きるので、よくありません。

(3) 加齢によるもの

年をとると次第に筋肉が緩み、筋力がなくなっていきます。上気道を十分に開けておくための筋肉である上気道筋も例外ではありません。若いころにはいびきをかかなかったのに、中年以降になってからいびきをかくようになったという話をよく聞きますが、これも老化の一種で、上気道筋の活動が低下することによっていびきが起こりやすくなります。

(4) 疲れているとき/ストレスが溜まっている時

体が疲れていると、無意識のうちにより多くの酸素を体内に取り入れようとして、口で大きく呼吸していたりします。このときに軟口蓋が激しく振動するため、いびきが起こります。
ストレスがたまっている場合も、分泌物がたくさん出たり、あるいは逆に粘膜が乾燥したり充血したりして、気道が通常と異なる状態になっていびきが起こりやすくなります。

(5) アルコールや睡眠薬の影響

アルコールや睡眠薬・鎮静薬を飲んだあとは、その影響で筋肉の緊張が緩み、気道が狭められるのです。加えて、必要な酸素を確保しようとして口呼吸をすることが多く、いびきの誘因になっています。

(6) 体に異常があるとき

鼻やのどに、前述した鼻中隔攣曲症のような気道をふさいでしまう異常があると、いびきをかきやすくなります。こうした異常には、ほかに蓄のう症やアレルギー性鼻炎、咽頭炎、口のなかの炎症などがあります。
また、高血圧や糖尿病、心臓病などの疾患、内分泌異常がある場合、咬合不正や歯列不正などのあごの形態異常などもいびきの原因になります。

参考:「いびきはコワイ!万病の元いびきはこうして治そう」中川健三著(砂書房)

『いびきは』周囲の人が迷惑になるだけでなく、日中の強い眠気や集中力の低下などを引き起こす睡眠時無呼吸症候群という怖い病気が隠れていることがあります。
そのような場合は呼吸器科や耳鼻咽喉科などの医療機関での受診をおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群と診断され、口腔内装置治療が選択された場合は一部保険が適用されます。

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