高周波電流を根管に通電すると、ファイル先端を発熱させるだけでなく、ファイルが届かない根尖狭窄部などの狭い部位でも電流密度が高くなって発熱する。いずれの部位もレーザー照射時と類似の象牙質溶融が可能で、瞬間的に1000℃を越えると推察される。炎症が改善しない難治症例では根尖病変を焼灼し、根尖までファイルが穿通できない症例では未到達部分の根管を発熱させることで、多くを治癒させることが可能である。抜髄では1秒の通電で歯髄は壊死し、根尖に穿通できず根管拡大形成する時間がなくても残髄せず、自発痛や打診痛も出現しない。さらに、ファイルが到達しない根管では乾燥できないが、根管充填には水を吸水して根管壁に接着するメタシールSoftペーストを用いると良好な封鎖性が得られる。
このWEBセミナーは2021年09月24日から11月28日まで配信されたものの再配信です。
前回のWEBセミナーにお申込みいただいた方で視聴ご希望の方も再度のお申込みが必要です。
日本歯周病学会専門医・指導医、
日本歯科保存学会専門医・指導医