ガムを噛むことが全身状態に与える影響

本コンテンツの主目的は、ガムを歯科臨床に役立たたせる知識や技法を学ぶことですが、ガムの喫食が全身状態に与える影響について知っておくことも大切です。

1)噛むことがもたらす全身への影響

①脳血流の増加作用
ガムを噛むことが脳の活性を高めることは、ほぼ科学的に証明されています。ただし、これが「頭が良くなる」とか「認知症を予防できる」ことに結びつくかは、これからの問題です。
②覚醒作用・鎮静作用
これは、スポーツにおけるルーティンワーク効果といわれるもので、噛むことによりいろいろな条件下にあるフィジカルとメンタルが咀嚼時の心身状態に収れんしていく現象です。
③身体運動向上作用
ガムを噛むことにより、無駄な筋緊張が取り除かれる、全身反応時間が短縮する、動体視力が改善するなど身体パフォ-マンスが向上するといわれています。