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Clinical Hint

「Check-Up歯ブラシ」臨床活用の幅広い可能性

THINK DENT 代表/歯科衛生士 萬田 久美子

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キーワード:Check-Up歯ブラシ/セルフケア製品の選択/効果的なプラークコントロール

目 次

はじめに

プラークコントロールはすべての治療の根幹であるため、歯科衛生士は歯周基本治療の中で、これを徹底する必要があります。
プラークコントロールを行うにあたって、歯科衛生士が考慮すべき事項には、患者の背景、手の巧緻性、現在使用しているセルフケア製品の種類などが挙げられます。特にセルフケア製品に関しては、口腔内の状態を的確に読み取り、適切な製品を選択して指導する能力が求められます。
本章では、セルフケア製品の主軸である歯ブラシに焦点を当て、各ケースに対してどのような製品を処方すべきかについて知識を整理するとともに、新しいタイプのハイブリッド歯ブラシ「Check-Up歯ブラシ」の臨床での活用方法をご紹介します。

歯ブラシの毛先の形状について

歯ブラシの毛先の設計は、プラークコントロールの効果と歯周組織への負担軽減の両面において、極めて重要な要素となります。なかでも「スーパーテーパード毛」と「ラウンド毛」は、それぞれ異なる特性を有しており、臨床的にも適切な使い分けが求められます。
スーパーテーパード毛は、極細で先端が鋭利に加工されており、歯間部や歯肉辺縁といった細部への到達性に優れ、プラークの除去に高い効果を発揮します。これにより、歯周病の主因子であるバイオフィルムを機械的に除去する能力が高いとされています。
一方で、毛先が細いため過度なブラッシング圧をかけると、毛がしなり、歯肉に接触して擦過傷を引き起こすリスクがあります。そのため、適切なブラッシング圧と方法についての患者指導が不可欠です。
ラウンド毛は、毛先が丸く加工されていることで歯面への接触面積が広く、歯面や小窩に付着したプラーク、さらには硬化したプラーク(ハードプラーク)の除去に優れています。
しかし、歯間部や歯周ポケットといった狭い部位への到達性は限定的であり、細部の清掃に関しては補助的な役割にとどまる傾向があります。
これら両者の特性を融合したハイブリッドブラシである「Check-Up歯ブラシ」は、細部へのアプローチと確実なプラーク除去の両立を可能にします。たとえば、歯間部などの細かい部位にはスーパーテーパード毛を、周囲にはラウンド毛を配置することで、細部の清掃性能と全体の効率的なプラークコントロールの双方を実現しています(表1)。
以下に「Check-Up歯ブラシ」を用いた症例を供覧します。

  • [表] 歯ブラシの毛先の形状による特徴の違い
    表1 歯ブラシの毛先の形状による特徴の違い

症例1:歯間ブラシが通せないケース

○56歳女性(図13
ラウンド毛の歯ブラシで丁寧にセルフケアを行っていましたが、歯間ブラシやフロスなどの歯間清掃用具が習慣化されておらず、歯間部にプラークが肥厚している状態でした。「Check-Up歯ブラシ」を歯の間に軽く挿入し、微振動させることで、スーパーテーパード毛が歯間部、ラウンド毛が隅角部のプラークを的確に除去し、容易にプラークコントロールが可能となりました。

  • [写真] 歯間部や隅角のプラークが残存している
    図1 ラウンド毛の歯ブラシを使用。毛先が細部に到達しないため、歯間部や隅角のプラークが残存している。
  • [写真] スーパーテーパード毛が歯間部に入り込み、ラウンド毛が隅角に沿う
    図2 「Check-Up歯ブラシ」 STANDARDタイプを使用。スーパーテーパード毛が歯間部に入り込み、ラウンド毛が隅角に沿うため、細部までプラークを簡単に除去することができる。
  • [写真] 「Check-Up歯ブラシ」 STANDARDタイプ使用後
    図3 「Check-Up歯ブラシ」 STANDARDタイプ使用後。歯間ブラシやフロスが使用できないケースもプラークが除去できていることが確認できる。

症例2:矯正装置が装着されているケース

○16 歳男性(図48
ラウンド毛の歯ブラシとタフトブラシを使用していましたが、ブラケット周囲にプラークが残存していました。「Check-Up歯ブラシ」WIDEタイプをブラケットの上から被せ、スクラビング法を用いてブラッシングを行ったところ、ブラケット周囲のプラークを効果的に除去することができました。

  • [写真] ブラケット周囲にプラークの残存を認める
    図4 ラウンド毛の歯ブラシとタフト形状のブラシを使用。ブラケット周囲にプラークの残存を認める。
  • [写真] 歯面のプラークコントロールは可能だが、ブラケット周囲は毛先が到達しない
    図5 ラウンド毛ブラシを使用。歯面のプラークコントロールは可能だが、ブラケット周囲は毛先が到達しない。
  • [写真] 細部に毛先が到達するが、毛が細くしなるため毛先が広がり歯肉に当たる傾向がある
    図6 スーパーテーパード毛のブラシを使用。 細部に毛先が到達するが、毛が細くしなるため毛先が広がり歯肉に当たる傾向がある。
  • [写真] ブラケット周囲や歯面のプラークを効果的に除去できる
    図7 「Check-Up歯ブラシ」 WIDEタイプを使用。スーパーテーパード毛とラウンド毛がバランスよく配置されているため、ブラケット周囲や歯面のプラークを効果的に除去できる。
  • [写真] ブラケット周囲までプラークが除去できていることが確認できる
    図8 「Check-Up歯ブラシ」 WIDEタイプを使用後。スクラビング法でブラッシングをするだけで、ブラケット周囲までプラークが除去できていることが確認できる。

最後に

歯ブラシの選択は患者の口腔状態や清掃習慣に応じて適切に行うことが望まれます。
様々な症例に対応する「Check-Up歯ブラシ」は、簡単で効果的なプラークコントロールツールとして私の臨床で欠かせない歯ブラシです。
是非、ブラッシング指導の一つに加えてみてください。

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