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197号 SUMMER 目次を見る

Interview

アドベールSH全国横断連載企画<第1回> 歯周再生療法の成功率向上には必須のツールです

東北大学大学院 歯学研究科 エコロジー歯学講座 歯内歯周治療学分野 准教授 根本 英二

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  • [写真] 東北大学大学院 歯学研究科 エコロジー歯学講座 歯内歯周治療学分野 准教授 根本 英二
    東北大学大学院 歯学研究科
    エコロジー歯学講座
    歯内歯周治療学分野
    准教授 根本 英二

2024年6月の発売以来、先生方から高い評価をいただいているEr:YAGレーザー「アドベール SH」。そこでこのたび、全国各地のユーザーの先生方を訪問し、活用方法や使用感などを伺う連載企画がスタートしました。第1回目となる今号では、東北大学大学院歯内歯周治療学分野の根本英二准教授にお話を伺いました。

普段どんな症状の患者さんが来院されますか

当病院は特定機能病院ですので、地域の歯科医院からの紹介による患者さんがほとんどです。私が勤務する歯周病科は、歯の保存を目的としていますが、その中でも、歯の保存が難しいとされる重度歯周炎の方を紹介いただくことが多いですね。そうした患者さんの多くは、何らかの全身疾患を抱えておられますから、それを考慮した上での歯周治療が求められます。
受診時には、患者さんの既往歴を徹底的に確認しています。特に重度の歯周炎で来院される方の中には、ご自身では気づいていない糖尿病の潜在的なリスクを抱えているケースが少なくありません。もし、問診や口腔内の状況から糖尿病の疑いがあると感じた場合は、速やかに近隣の内科へ受診を促しています。最近では内科側でも、糖尿病患者さんに対して「2年以上歯科受診がない場合は受診を勧める」といった取り組みが行われています。私たちは日々、この「医科歯科連携」の拠点としての意識を持ち、日々の診療にあたっています。

地域医療の“最後の砦”のようなイメージでしょうか

当歯周病科では、歯周外科にいたるまでの積極的な治療をメインで行っています。歯周病は再発しやすい感染症ですから、一生付き合っていく必要があります。歯周外科治療を行うことで積極的に介入していく方針を取っていますが、一定期間の安定期治療(SPT)を獲得した後は、紹介元のクリニックに戻っていただくシステムをとっています。

Er:YAGレーザーは現在どのように活用されていますか

歯周外科治療には様々なステップがありますが、Er:YAGレーザーは主にデブライドメントに使用しています。重度歯周炎を主訴として紹介された患者さんは、歯周外科手術が必要なケースが多くみられます。以前は歯周外科といえば、フラップ手術を行い、炎症性肉芽組織を掻爬することが目的でした。しかし現在は、そのステップに加えて歯周組織再生誘導材料を使って再生を促す方法が身近に行われています。その場合、炎症性肉芽組織は必ず除去しなくてはなりません。炎症性肉芽組織を取り残してしまうと、再生が非常に困難になります。その点において、歯周外科治療になくてはならないツールになっています。

  • [写真] 診療室の様子
    診療室の様子
  • [写真] 「アーウィン アドベール」と「アドベール SH」
    いつでも使えるように、診療室には「アーウィン アドベール」と「アドベール SH」がスタンバイされている。
  • [写真] 「アドベール SH」を使った治療の様子
    「アドベール SH」を使った治療の様子。「取り回しが楽でストレスを感じない」と根本先生。

Er:YAGレーザーをお使いになって感じるメリットをお聞かせください

Er:YAGレーザーを導入する以前は、エキスカベーターや鋭匙などを使って炎症性肉芽組織を取り除いていました。ただ、そうした器具が入らないほど狭い骨欠損がたくさんみられる場合があり、現在はEr:YAGレーザーの細いチップによる高い到達性のおかげで、きれいに除去することができています。使い方によっては超音波スケーラーも有効ですが、出力のコントロールが難しいように感じます。Er:YAGレーザーの場合は、欠損部分の状況によって出力(パルス)を調整できるので、そこは大きなメリットだと感じています。
また、炎症性肉芽組織を掻爬した後に、どうしても骨表面に細かい肉芽繊維が残ってしまうことがあります。鋭匙などでそれを取り切るには限界があり、とてもストレスに感じていましたが、それも現在はほぼ全て取り除くことができています。

「アドベール SH」の使用感についてはいかがでしょう

最初に導入していた「アーウィン アドベール」に比べてパルスの幅が増え、高パルスも出せるようになり、スピーディーに組織がとれていく感覚があります。作業効率が大きく違うことは当然として、術者のストレスがまるで変わりました。本体もコンパクトになって可搬性も向上しているので、大変重宝しています。

歯周外科以外にもEr:YAGレーザーを使用されていますか

先述したフラップオペを伴う歯周外科治療の他に、外科治療を伴わない歯周基本治療(SRP)の際に、主に使用しています。
当歯周病科では、グレーシーキュレットを使った歯周基本治療(SRP)を歯周治療のゴールドスタンダードと考えています。ただ、グレーシーキュレットによる処置の場合、菌血症を引き起こす可能性があるため、殺菌効果を期待してEr:YAGレーザーを併用しています。「アーウィン アドベール」もありますが、フラップオペを伴う歯周外科治療に至った場合には、「アドベール SH」の方がより効率的に炎症性肉芽組織を除去できるので、歯周外科の時は必ず「アドベール SH」を使用しています。
こうして当歯周病科では、Er:YAGレーザーを使いこなすことで、歯周治療のクオリティ向上を実現しています。

■「アドベール SH」を活用した炎症性肉芽組織除去の症例

  • [写真] ポケット検査
    症例1-1 ポケット検査
  • [写真] 歯肉弁剥離
    症例1-2 歯肉弁剥離
  • [写真] エキスカベーターを使った炎症性肉芽組織の除去
    症例1-3 エキスカベーターを使った炎症性肉芽組織の除去
  • [写真] 「アドベール SH」による炎症性肉芽組織の除去
    症例1-4 「アドベール SH」による炎症性肉芽組織の除去
  • [写真] 「アドベール SH」照射後の状況
    症例1-5 「アドベール SH」照射後の状況
  • [写真] 縫合後の状態
    症例1-6 縫合後の状態

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