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Interview

根管治療に関連する製品や機能、技術をブランド化 「Endo. Optimized.」が切り拓く根管治療の新たな未来

株式会社モリタ製作所 宮川 来未/係長 加藤 恭平/主査 杉原 義人

目 次

[写真] 株式会社モリタ製作所 宮川 来未/係長 加藤 恭平/主査 杉原 義人

根管治療を最適化し、治療の質を高める製品や機能、技術に対して「Endo.Optimized.」(以下:EO)という新たなブランド名が付与されています。「EO」とは何を意味し、ブランド化することでこれからの根管治療はどう変わるのか。「EO」の立ち上げを推進するモリタ製作所の宮川来未氏、根管治療の関連製品の開発に携わる杉原義人氏、加藤恭平氏に、「EO」の概念やブランディングの意義について伺いました。

「Endo. Optimized.」とは

Endo. Optimized.
「Endo. Optimized.」のロゴマーク

[写真] 株式会社モリタ製作所 宮川 来未宮川 歯科治療の中でも難易度が高いとされる根管治療をより快適に行っていただくことを目的に、モリタグループとして昨年新たなブランドを立ち上げました。それが「Endo. Optimized.」です。「Endodontic treatment」( 根管治療)と「Optimized」(最適化する)という、それぞれの単語の頭文字“E”と“O”をとって、「EO」という略称で呼んでいます。現在、根管治療に必要な機器類にはこの「Endo. Optimized.」のロゴマークが表記されるようになっています。「EO」の対象となる基準は、根管治療を最適化し、治療の質を高めることが期待できる機能や技術、あるいは特許を目指すレベルのユニークさがあること、さらにモリタグループがそのパイオニアとして業界標準化を期待できるもの、となっています。ですから、製品に限らず、関連するソフトウェアやチェアユニットに組み込まれた根管長測定機能にも適用されています。

根管長測定器( ルートZXシリーズ)開発の歴史

[写真] 株式会社モリタ製作所 係長 加藤 恭平加藤 モリタの根管長測定器の歴史は1992年に発売された「ルートZX」から始まります。それ以前は、「エンドドンティックメーター」という電気的根管長測定器を用いていましたが、乾燥状態の根管でしか測定できず、根管内に血液や薬液が含まれていると、正しい根管長が測定できないという欠点がありました。乾燥状態だけでなく、湿潤状態の根管でも正しく測定できることを目的として開発されたのが「ルートZX」です。続いて、同様の根管長機能が搭載された超音波スケーラー「ソルフィーZX」が販売されました。その後、根管長測定器を核として、モーターによる根管拡大や光重合器など、根管治療に関わる一連の作業に対応した治療機器(機能)を後付けで搭載できる機能を持たせた「デンタポート」(2002年発売)、「ルートZX」の後継機種「ルートZX mini」(2009年発売)、さらに高周波モジュールを追加することでHFC(高周波通電)機能を搭載した「ルートZX3」(2021年発売)へと進化を遂げてきました。

根管長測定機能付きエンドモーター(トライオートZXシリーズ)開発の歴史

[写真] 対談風景加藤 一方で、根管長測定機能を内蔵した形成用モーターは、1996年発売の「トライオートZX」から始まります。それまでの根管治療は主に手指によるものでしたが、弾力性に富んだNiTiファイルが登場したことで、湾曲根管にも追従することが可能になりました。そこでNiTiファイルの使用を前提とした根管拡大用モーターの開発が始まりました。根管長測定機能と連動させながら高度なモーター制御技術をもって、トルク負荷が一定値を超えるとファイルを反転させてトルクを減衰させる「トルクリバース機能」や、ファイルの根管内位置を根管長測定器で常に確認し、ファイル先端が根尖に達すると反転してオーバーインスツルメンテーションを防ぐ「アピカルリバース機能」などの機能を世界で初めて搭載したのが「トライオートZX」です。その後、OGP機能(穿通・グライドパスモード)を搭載し、穿通・グライドパスを含む根管拡大形成を可能にした「トライオートZX2」(2017年発売)、穿通・グライドパス・拡大形成を1モードで行えるOGP2機能を備えた「トライオートZX2+」(2023年発売)へと着実に進化してきました。

  • [図] 根管長測定器の変遷
    根管長測定器の変遷
  • [写真] 「ルートZX3」のパネル上部に付与された「EO」のロゴマーク
    「ルートZX3」のパネル上部に付与された「EO」のロゴマーク。
  • [図] 根管長測定機能付きモーターの変遷
    根管長測定機能付きモーターの変遷
  • [写真] 初代の根管長測定器、根管長測定機能付きモーター、歯科用CT
    モリタ製作所に併設された資料館には、初代の根管長測定器、根管長測定機能付きモーター、歯科用CTが展示保存されている。

根管を精密に診断するために歯科用CT進化の変遷

[写真] 株式会社モリタ製作所 主査 杉原 義人杉原 モリタにおける歯科用CTの進化の系譜は2001年に発売された「3DXマルチイメージ マイクロCT」から始まります。「3DX」の開発コンセプトの1つとして画質の基準があり、その基準とは、歯根膜空隙(歯周組織)や根管の根尖形態を鮮明に描画できることでした。ちなみに、医科用CTは歯周組織や根尖を見られるほど解像度は高くなく、歯科用CTの産みの親とも言える新井嘉則先生によると、「歯周組織や根尖形態が診断できるCTを開発することが、『3DX』開発の原点だった」と述べられています。その後、パノラマ機能を加えた複合機「ベラビュー X800」(2016年発売)、さらには根尖部周辺をより鮮明に撮影できる「Endoモード」を新たに搭載した「ベラビュー X800+」(2025年発売)へと進化します。「Endoモード」は、これまで以上に画像のノイズ低減を実現したノイズリダクション機能と、照射野を根尖部に集中させ、線量を抑制することによって高画質・低被ばくを実現しました。そうした経緯からも「ベラビュー X800+」は根管治療の診断用に進化したCT装置と言っても過言ではないでしょう。

  • [図] 歯科用CTの変遷
    歯科用CTの変遷
  • [写真] 「ベラビューX800+」の「EO」のロゴマーク
    「Endoモード」を搭載した「ベラビューX800+」にも「EO」のロゴマークが付与されている。

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