＜三上格 院長＞
故郷苫小牧で歯周病治療をメインに据えたクリニックを開業した当時、近隣に歯科衛生士さんがいなくて困っていたのですが、運良く西東歯科衛生士と巡り合えて、現在のシステムを構築することができました。歯周病治療をメインにするには、歯周病外来を設け、歯科衛生士専用のユニットで患者担当制とし、自身で予約を取り処置やモチベーションを行うなど、歯科衛生士の役割が非常に大きくなります。私は常に彼女たちに「歯科衛生士は治療者であり、患者さんを治せる存在なのですよ」と教えています。私自身、大学で歯周病の医局を経験し、患者さんを診ながらスケーリングもルートプレーニングもすべて自分で行っていましたから、その大変さや必要性も十分わかっているつもりです。治療や補綴もしながら、歯周病を診ることは決して自分一人の力ではできません。歯科衛生士が自分の仕事を理解し、前向きに取り組んでくれることで、私の仕事の効率も精度も良くなり、結果として院内に良い流れが生じます。当院では現在そうした好循環にあり、お互いに気持ちよく仕事に専念することができています。
セルフケアツールに関して、私は手磨き用の歯ブラシと歯磨剤の研究をメーカーと行ってきた経緯はありますが、実は電動歯ブラシにも関心はもっていて、個人的には「ソニッケアー」を長年使っています。私はソニッケアーがさらに効果を発揮するためには、その症状にマッチした歯磨剤を使うことが重要だと常々考えていました。ライオン歯科材の歯磨剤には、症状に合わせてさまざまな有効成分が含まれていますから、そうした“化学的なアプローチ”と、音波水流と多彩な替ブラシという特長をもつソニッケアーの“機械的なアプローチ”を融合させることで、高い効果が見込めるのではないでしょうか。
当院が患者さんにお薦めする歯磨剤とソニッケアー替ブラシの組み合わせは下の写真でご確認ください。
歯磨剤の基本は、まず研磨剤と発泡剤が含まれていない製品を選ぶこと。さらに、歯周病の予防や治療に関して言えば、イソプロピルメチルフェノール（IPMP）や、塩化セチルピリジウム（CPC）などの殺菌剤が配合されていることも確認してください。 殺菌剤は、歯周病のリスクが高くない方でも予防的な意味合いとして有効ですし、う蝕予防にも効果がありますから、当院では積極的にお薦めしています。
今後、さらに高齢化が進み、歯科衛生士さんの活躍の場がますます広がっていくことは間違いないでしょう。そのことが国民全体の口腔環境の向上や、ひいては様々な全身疾患の予防にもつながります。私も残りの歯科医師人生をかけて、引き続き精一杯応援していきたいと思っています。

＜西東聖子 歯科衛生士＞
私は毎日患者さんと接する中で、「歯科衛生士は“想い”の仕事」だといつも感じていて、「私は歯科衛生士として、この患者さんにまず何ができるのだろう？何をしなければならないのだろう？」と考えるところからスタートします。三上院長からの教えでいうと、治療者としての歯科衛生士の立場としては、患者さんの状態が良ければ最低でも現状維持、状態が悪い方は少しでも治癒改善することを目指しています。
また例えば、患者さんにお薦めの歯ブラシ・歯磨剤を使ってブラッシング指導を行うのであれば、事前に自分でも試してみて、本当にそれが良い製品なのか、どう使えばより効果的なのかを検証したうえでお伝えすることも重要です。
ソニッケアーのメリットは何と言っても音波水流と高速振動です。軽く添えるだけでプラークを除去することができるので、なかなかオーバーブラッシングの習慣から脱却できないでいる患者さんに、この機会にソニッケアーをお薦めした方がいいと考えているところです。そのほか、過圧防止センサーやブラシヘッド認識機能、Bluetoothと連動した磨き方をチェックするアプリなど、とても便利な機能がたくさん付いていますから、楽しく機能的にブラッシングしたい患者さんにもお薦めしたいと思います。
「歯科衛生士は“想い”の仕事」の臨床でのアイテムの一つに、ソニッケアーと歯磨剤（ライオン歯科材製品）との組み合わせを取り入れて、患者さんの口腔内環境に合わせた治療器具・治療薬として処方していきます。使っていただけるだけで効果が期待できそうです。