171号 WINTER 目次を見る
<小千田雅 院長>
手指による正しいブラッシング圧のコントロールは意外と難しいものです。かくいう私も強く磨いてしまう癖があり、日頃、その難しさを感じています。より簡単に、より的確に口腔清掃が行えるのであれば、機械に頼るのも悪いものではありません。
私自身、ソニッケアーを愛用して10年以上になります。汚れやプラークがよく取れること、さらには過圧防止センサーにより押し付け過ぎを防げる点が気に入っています。
電動歯ブラシに懐疑的な先生であっても、音波水流が歯肉部分や隣接面に入っていく感覚を体験し、研磨剤を使わずにツルツルとした感覚が得られることを知れば、その印象は変わるのではないでしょうか。
当院では2007年の開業以来、多くの患者さんにソニッケアーをお薦めしており、使用していただいています。
お薦めする際には、使わないと口腔状態が悪くなるというような「損」を強調するのではなく、その方にとってどんな「得」があるのかをお伝えするようにしています。
確かに金額的にハードルが高いのは事実です。また、価格競争という意味では家電量販店などと比べると歯科医院は分が悪いかもしれません。
しかし、私たちが提供しているのは「歯ブラシ」だけではありません。患者さん一人ひとりの口腔状況を考慮してブラシを選んだり、来院された際にはしっかり磨けているのかをチェックしたり、歯科医院だけが持ち得る「技術」を歯ブラシと一緒に提供しているのです。そして、それこそが私たちの強みであると考えています。
健康な口腔を保つためには正しいブラッシングによるセルフケアが欠かせません。セルフケアをワンランク上げることで一生、噛んで食べられる歯を実現する。その目標達成のアイテムとして、当院ではソニッケアーが大いに活躍しています。
<小田明穂 歯科衛生士>
電動歯ブラシは以前であれば、手指の動きが不自由な方が使うというイメージもありました。しかし、近年ではエビデンスも揃い、健康な口腔状態を維持するために積極的に導入したいアイテムとして認識されるようになってきました。
ソニッケアーの使用感については、長く使われている方ほど歯肉の引き締まりが良いように感じます。それはマッサージ効果に加え、プラークの数が減ることで炎症も低減されるからなのかもしれません。
また、手磨きしか経験のない方がソニッケアーを使用すると「いつもと仕上がりが違う」という感想をよくいただきます。
高齢の方ほど長年の習慣から電動歯ブラシへの切り替えが難しいものですが、いつまでも健康な口腔を保っていただくためにも、電動歯ブラシの有用性について、これからも積極的にお伝えしていきたいと思っています。
<近田由希 歯科衛生士>
TBIを成功させるには「体感」してもらうことが大切です。ソニッケアーの導入に際しても、それは同様で、お薦めするときには必ず体験をしてもらうようにしています。
そして、使用後のツルツル感を感じてもらい、そのツルツル感こそが歯垢除去力が高い証であることをお伝えしています。
患者さんにお薦めするタイミングは、私の場合、定期健診を重ねる中でブラッシングが上手になってきた頃合いにお話しすることが多くあります。歯磨きに対するモチベーションが上がっている時期に、例えば、「手磨きでは届きにくい場所にもアプローチできますよ」というように、ランクアップの感覚で導入を薦めているのです。
使用に際しての注意点は、楽に、そして効果的にプラークが落とせるという安心感から、長く使っているとブラシの当て方が弱くなり過ぎる方がいらっしゃいます。なので、定期的に使い方をチェックすることも歯科衛生士の役割だと思っています。
その他、高速振動によって唾液の分泌が促がされているように感じる点でも、ソニッケアーにはとてもメリットを感じています。
<坂上妙子 歯科衛生士>
予防のために、いかにプラークを落とすことが重要であるか。そうした話を患者さんにお伝えする際にソニッケアーについてもお伝えするようにしています。
特にプラークコントロールが不可欠な矯正治療やインプラント治療を行う患者さんには音波電動歯ブラシのメリットを必ずお伝えしています。
そうした中で意外と好感触なのがお子さんの仕上げ磨きに悩まれている親御さんです。音波水流によって2分ほどでしっかりと磨けるため、「時間短縮にもなる」と喜ばれる方が多いですね。ラインナップにはキッズ向けもありますが、小学生以上であれば、通常のタイプをお薦めし、「ブラシヘッドを変えて、兄弟や家族でご一緒に使ってください」とお伝えしています。
当院に長年通われている患者さんに電動歯ブラシがどうしても苦手だという方がいらっしゃいました。形態的に上顎前歯部の清掃が難しい方で、各種清掃具を使い、テクニックも高い方でした。しかし、あるときから口臭を気にされるようになったので、ソニッケアーを試していただいたところ、お薦めしたブラシが形態的にフィットしたことと、当院で行ったプロケアとの相乗効果のおかげか、以前より口臭を気にされなくなりました。
手磨きでは難しい形態に対してもソニッケアーは有効であると感じた症例でした。
当院ではスタッフ全員がソニッケアーを使っており、皆、身をもって効果を実感しています。いつまでも健康な口腔を保つために、その実感をより多くの患者さんに知っていただきたいと思っています。
- 症例1
矯正治療中の場合は「インターケアー」ブラシをお薦めしている。
図1
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図6- 症例2-1
プロビジョナルレストレーション装着時。「ホワイトプラス コンパクト」ブラシを用いて最後方臼歯までブラッシングすることを意識していただく。
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図12- 症例2-2
叢生部にブラッシングする際は、過圧防止センサーの反応に注意しながらあてていただく。
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目 次
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