185号 SUMMER 目次を見る
目 次
岐阜県多治見市
医療法人賢友会 ワイズファミリー歯科こども矯正歯科
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院長
村井 悠史 -
歯科衛生士 主任
曽布川 亨代 -
歯科衛生士 副主任
岸野 八代生
<院長 村井悠史>
当院は「ワイズデンタルクリニック」の分院として2017年に開院、子どもを持つファミリーに特化した歯科医院です。私たちは、子どもたちが「笑顔で来て、笑顔で帰る」ことを目指し、ここでの経験が楽しい記憶になるようなあたたかい治療と健康につながるサポートを実践しています。
予防歯科の観点から、本院・分院ともセルフケアアイテムを積極的に提案しており、デンタルガム『POs-Ca F』についても開院当初から取り扱っています。ガムを噛むことで唾液の分泌量が増えればう蝕や歯周病の予防につながりますし、正しく噛むことで顎の骨が十分に成長すれば、歯並びや噛み合わせも良くなる可能性が高くなります。歯並びが良くなれば、笑顔が増え、QOLが向上し、人生が楽しくなる ―― そんな好循環を実現したいというのが私たちの真の狙いです。
当院では、『POs-Ca F』をはじめとするセルフケアアイテムを、治療に必要な情報や患者さんの生活背景を知るためのカウンセリングツールだと捉えています。正しい商品説明ができない歯科衛生士に、患者さんのモチベーションを高める治療説明や、それぞれの生活習慣に合わせたセルフケアの指導はできませんから、日々の商品説明を通して、ヒアリング力と提案力を鍛えてほしいと思っています。
また、近年は、妊娠中にデンタルガムを定期的に摂取することで生まれてくる子どものう蝕リスクが軽減されるという研究データの報告もあり、ホームページやSNSなどでそうした情報を発信する先生方も増えています。マタニティ歯科に力を入れている当院でも、つわりで十分に歯を磨けないという妊婦さんに『POs-Ca F』をお勧めしています。
<歯科衛生士 主任 曽布川亨代>
生活環境や食習慣の変化もあり、現代人は昔に比べると咀嚼回数が大幅に減ったといわれています。加えて、近年はコロナ禍で日常生活が変わり、子どもたちも常にマスクを着用し、話すことや歌うことも控え、給食も黙って食べるようになりました。このような背景から、まずは子どもたちの咀嚼回数を増やすべく、楽しく、おいしく、継続できる『POs-Ca F』を生活の中に取り入れることをお勧めしています。
飲み込むと危ないという心配から、子どもにガムを与えていないという保護者も多いのですが、「『POs-Ca F』は単なるおやつではないセルフケアアイテムで、院長や私たちも日々噛んでいますし、ガムを噛むことは作業効率の向上にもつながるので、お子さんが宿題をするときにもお勧めですよ」とお伝えすると多くの方が興味を持ってくださいます。最近は、子どもだけで家にいる時間が長くなる長期休暇の前にまとめて購入される保護者が増えてきて、各家庭でも「おやつを食べたら最後にこのガムを噛むように」と指導していらっしゃるようです。
正しい噛み方については、パンフレットを見ながら説明しています。その際は、必ず試食してもらい、噛むと側頭筋が動くことも体感してもらいます。デンタルガムは唾液の分泌を促すためにも長く噛み続ける必要があるのですが、味が続かないというイメージを持っている方も多いので、診療前から噛み始めてもらい、味が長持ちすることもその場で確認してもらいます。
<歯科衛生士 副主任 岸野八代生>
当院の物販は、30分の診療時間枠内に歯科衛生士がチェアサイドで行うのが基本です。担当制ではないので、常に情報を共有しながら、ケースバイケースで必要と思われる提案を各自の判断で行っています。『POs-Ca F』をはじめ、幅広い商品を取り扱っているので、その分商品知識も必要ですが、私たちにとって商品は患者さんとの大切なコミュニケーションツールですから、勉強しないわけにはいきませんし、何より、先輩たちがお子さんや保護者の方々と楽しそうに話をしている姿を見ると、学びたいという意欲が自然に湧いてくるのです。本院・分院合同の勉強会も定期的に行っていますし、今ではスタッフ全員が「ガム噛むトレーナー®」※の認定証も持っています。
味のバリエーションがもう少し多ければ…、という意見もありますが、味に飽きたと言われる方はおやつがわりに取り入れていることが多く、噛むトレーニングやう蝕予防の目的で取り入れている方は、比較的スムーズに継続されることが多いように思います。ですから、最初の説明やアプローチの仕方には特に気を配り、商品の特性を正しく理解し、「この商品のここが良いから使い続ける」という明確な意識を持ってもらうよう心がけています。
私たちにとっては、セルフケアにつながる商品の提案を通して、地域の方々に「この歯科医院にかかれば一生安心」と思ってもらえるような基盤をつくり、「治療のために来るのではなく、予防のために来る歯科医院」として成り立たせていくという志がいちばんのモチベーションです。患者さんに安心して通っていただくために、ネガティブな表現は、ポジティブな言葉に変換し話すようにしています。言葉の言い換えだけでなく、患者さんに合わせ、声を掛ける間やタイミング、喋るリズムやテンポ、トーンに変化をもたせ、所作、ふるまいにも気を配っています。
※「ガム噛むトレーナー® 認定制度」 についてはこちらから
ファミリー層に特化した歯科医院として2017年に開院。豊富な知識を備えたスタッフが小児や保護者の口腔の悩みに対応する。-
『POs-Ca F』は開院当初から導入。研究データや新たな知見などにも常にアンテナを張り、最新の情報を患者さんに提供することを心がけている。 -
パンフレットなどを使いながら小児患者さんにも分かりやすい平易な言葉でデンタルガムのメリットをお話しする。
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モリタ友の会会員限定記事
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